すっかり存在も忘れていましたが

ねこねこソフトが6周年だそうです。
Chiru君に啓蒙(洗脳)されていた昔が懐かしいです。
6年前は何歳だったんだよとかいう細かい突っ込みはなしです、若気の至りです。


しかし、あの頃を振り返ってみるとずいぶん純粋だったと思います。
エロゲやってた分際でなんですが、俺には「萌え」という感情がそのとき正直ありませんでした。
当時、エロゲをやってた理由はいくつかあって

  • 一番大きな理由-作曲家を目指していたこと

当時、作曲家を目指していまして、当然映画やドラマの音楽をてがけられたらという大きな夢がありました。
当然ゲームの音楽にも興味はありまして、純粋にノベルにあわせて奏でられる音楽に魅入られたのと、
研究の意味でプレイしてました。
あの頃は、毎日シーケンサーかギターかキーボードに向かって楽譜を書いていたような気がします。

  • 二つ目の理由-文学的な興味

今でもたまに書いてるんですが、当時は小説を書くのが第二の趣味でした。
とにかく創作活動が好きな奴で、かたっぱしから作品を作り上げては、友人に見せて批評してもらっていました。
ただ、恋愛経験は少なかったので(当時付き合っていた人を含め3人目でした)、男女の絡みというものがうまくかけませんでした。
どうしても、キスが終着点という少年誌的な発想しかできなかったもので、
その先に対する純粋な興味と研究ですね。
どのようにして描写したらよいのか、大変参考になった覚えがあります。


ところで余談ですが、はじめてのアレの際、この研究が大いに役に立ちました。
相手は経験者だったんですが、「お前、絶対初めてじゃないだろ」と突っ込まれました。
というわけで、相手をよくさせる術において、困ったことは一度たりともないのは、エロゲのおかげです。

  • 三つ目の理由-離れていく友人を繋ぎとめる手段

強気な癖に、さびしがりやな俺は多少なりともツンデレ性質を持っていると思います。
恥ずかしいことに、転校してしまって秋田の友人s(Chiru,LK,Rin,Junなど)と疎遠になるのがとても寂しかった背景がありました。
さらに、高校初期は、友人の度重なる裏切り(俺が原因となるのも多いんですが)により、
友人関係に辟易していたころでしたから、昔の友人を懐かしむのも当然のことです。


当時は音楽街道まっしぐらでしたから、アレげな方向に進み続ける秋田の人たちと意思疎通を図るためにも、
そういうゲームもプレイしておかないとな、という気持ちはありました。
正直言うとそこまで興味はなかったんですが、一生懸命興味があるふりをしてました、ごめんなさい!




というわけで、「萌え」という感情が理解できたのはそれからずっと後です。
エロゲを見ても下腹部が反応していなかったのは、正常だったのか異常だったのか。
とりあえず今は、はぁはぁできるんで多分正常です。いや異常なのか?


あれから6年が経ったんですね。とにかく自分は変わってしまったと思います。
もう後戻りできないところまで来てしまったんだなと、今更になって痛感します。
音楽業界に行きたい!作曲家になりたい!とはもう思いません。
たまに今でも名演を見たり聴いたりすると、心が震えることがあります。
そのたびに、こんな音楽を世界の人々へ伝えてあげられたら、共感できたらという思いが生まれますが、
この不景気の中、人々にそんなゆとりはありません。



↓専門的な話につき、興味がない人は読み飛ばしてね。

人々は自分と同じ精神的な調子と同じ調子の音楽を求めます。
(これを同調の原理と言います)
従って、疲れ果てた人たちを癒すことができるのは、
聴きやすいバラードであり、盛り上がることができるポップスです。
それ以外の曲は、同調することが極めて少ないのです。
ですから、そういう現代人の精神にマッチした
音楽を作っていくことが基本原則になります。

心理学的な観点から述べましたが、 芸術であるのに資本経済にのまれていることにも問題はあります。 (他のアートも基本はそうですが) そういった、芸術とは言えない、 目先の幻想みたいな音楽を作ることには自分は賛同できないでいます。 世間一般で言われる、商業音楽を作るために、 自分は音楽をやりたかったわけではないのです。



きっと、そのうち共感できる日が来るかもしれません。
そのときにそれが出来るように、今は力をためるときだと思っています。


人々に心のゆとりが少しでも生まれたら…、と全く普段思ってないことを考えてみました。
ねこねこソフトが10周年を迎える頃には、自分は何をしているんだろうかなと思うと、ちょっと涙が出そうです。